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アートは存在する。ノンアートは存在しない——少なくとも、アートの世界には存在しない。
この明確な区別を打ち出すことで、フレッド・フレズ(Fred Furezu)は、アートが本質的な特性によって定義されるのではなく、それを形作り、正当化する社会的・制度的な構造によって定義される方法に疑問を投げかけている。本書では、ハワード・S・ベッカー(Howard S. Becker)、アーサー・ダントー(Arthur Danto)、ピエール・ブルデュー(Pierre Bourdieu)の理論に基づき、アートは孤立した現象ではなく、承認と正当化のネットワークに根差した集合的構築物であることを明らかにする。
なぜ、マルセル・デュシャンの署名があるだけで、便器が芸術作品になるのか?なぜ、抽象画が何百万もの価値を持つ一方で、子どもの絵はそうならないのか?
本書は、特定の物体が芸術のアイコンへと変貌する裏にある隠されたメカニズムを解き明かし、「慣習」「象徴的な闘争」「アクター」の役割を通じて、アートの世界がいかに形成されていくのかを探求する。もし、あなたがアートとは何か、その正当性はどこにあるのか、あるいは変化し続ける芸術の風景を、哲学・社会学・美術史の観点からどう読み解くべきかに興味があるのなら——本書はまさにあなたのための一冊である。
発売日 : 2025/5/16
言語 : 日本語
ペーパーバック : 166ページ
ISBN-13 : 979-8284210765
寸法 : 13.97 x 0.99 x 21.59 cm